世界ふれあい街歩き 「モスクワ/ロシア」



 NHKのご長寿番組の一つ「世界ふれあい街歩き」にロシアのモスクワが登場したよー。と言う訳で感想をツラツラと。
 本放送は火曜日午後8時から、再放送は翌週火曜日の朝8時、翌々週の火曜日(実質月曜日)午前0時15分から。いずれもNHK BSプレミアムで。
  この「モスクワ/ロシア」の本放送は8月30日に終了しているが、再放送はこれから9月6日朝8時・13日午前0時15分(12日24時15分)から放送予定。

 番組を知らない方に説明しますと、この番組はタイトル通りに世界のあちこちの街を散歩するという主旨でして、そこら辺を歩いている地元の人に声を掛けて街の自慢話や仕事場を見せて貰ったり、はたまた最近の流行りポイントを教えて貰ったりしながら歩くという点に特徴がある。
 しかもカメラは人間の目の高さを基本とする上に、旅する主人公が映らないため、まるで視聴者自身が街を歩いているように思えるように仕組まれている。
 その上ナレーションがほのぼのしていて、なんだかとっても平和な気持ちになる番組でございます。まぁ、あまりにトントン拍子に話が進むので「仕込み乙」みたいな気持ちになる時もあるのだが。


 今回の街歩きの舞台となるのはモスクワ。
 ベッタベタに赤の広場からスタートしたかと思うと、どんどんと先へと進み広場の端っこのイヴェリスカヤ礼拝所(そんなのあったのか)を過ぎ、お土産屋でプーチン→プーチン(若い)→プーチン(もっと若い)なマトリョーシカを見せて貰ったり、歩行者天国を歩いてはストリートミュージシャンに出会い、巨大なバラライカにびっくりしたり、サービスで(?)少し「百万本のバラ」(実はオリジナルはロシア)を演奏して貰ったりしながら、番組は進む。
 この番組お得意の「それどこだよ」な裏道を進み、今回は男性専用のオシャレ理髪店に辿り着く。相手の好意に乗っかって見せて貰った店中では、ソフトモヒカンを愛する少年と出会う。モヒカンと言われるとヒャッハーなあの漫画しか思い出せない私には、オシャレなモヒカンとか想像不可能でございます。
 夏のモスクワを歩くこの番組が次に辿り着くのは、「流石はNHK、コネもってるな」感溢れる場所。今回はモスクワ音楽院。
 この学院の学生さん4人に案内して貰い、中の部屋まで見せて貰っちゃった上にちょっと演奏まで聴かせて貰えるのだから、良い番組である。彼女が将来有名なピアニストになったら、お宝映像になっちゃう。
 毎回お馴染みの「移動距離凄まじくない?」な感を醸し出しつつ、モスクワ川に沈む夕陽を眺めながら最初の赤の広場へと戻る。 最後に登場するのは、これまた王道にボリショイ劇場。なお外観だけ。
 公演がはねて外に出てきた夫婦を捕まえて感想を聞き、「あーいいなー、オペラ観たい」と私に絶叫させて今回は幕。
 合間にモスクワのクレムリン、ロシアでの人気の食べ物、セルギエフ・ポサード国立歴史芸術博物館内のマトリョーシカ博物館を紹介するコーナーもあった。
 なんと言うか、毎回毎回安定してるなぁという印象である。またロシアやろうよ、NHKさん。

 個人的に今回一番びっくりしたのは、ダイドーの自動販売機。
 空港だかどっかに配置したよ、というニュースは聞いたことがあったのだが、今でもモスクワ各地で頑張っているらしい。
 自動販売機は世界中にあるが、ホット飲料を売るのは珍しいらしく、モスクワでもホット飲料が売れ筋らしい。夏なのにホットが売れる謎。

 ビックリしたと言えば、この番組のサイトがかなり充実していてそれにも驚いた。
 公式サイトはコチラ。「モスクワ/ロシア」回のページはコチラ


 ビックリついでに過去にロシア回があったのか調べてみたら、あった。けれどDVD化はされていないようだ。再放送して欲しい回を募っているから、リクエストしてみようかなー。
  ・2012年度:「魅惑の古都を行くⅠ サンクトペテルブルグ・エルミタージュ界わい
  ・2012年度:「魅惑の古都を行くⅡ サンクトペテルブルグ・ペトロフスキー島界わい
 ロシアではないが、ウクライナもあった。
  ・2011年度:「キエフ/ウクライナ
  ・2007年度:「オデッサ/ウクライナ
 ウクライナもDVD化はされていないようだ。残念。


 なお、NHKでは9日午前0時(8日24時)から「City40~旧ソビエトの“秘密都市”を行く~」と題したドキュメンタリーも放送予定。こちらはBS1。


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齋藤君子『モスクワを歩く 都市伝説と地名の由来(ユーラシア選書)』


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