作者のグレゴリー・オステルは、ロシアで人気の児童文学作家の一人だそうな。代表作は『悪い子のすすめ(Вредные советы)』。翻訳者は毛利公美。イラストはドミトリューク・ワレーリー。
本作の末尾では未訳と書いてあったが、その2年後に同じ翻訳者・出版社から出ている。
同じく同翻訳者・出版社から『いろいろのはなし』も出ている。
ちなみに、本書『細菌ペーチカ』は上下の分冊だが、どちらも薄い絵本。
ちっちゃなちっちゃな細菌の子供ペーチカとその一家は、小さなしずくの中に暮らしている。
ペーチカのお兄さん細菌は立派に工場でヨーグルトを作っており、その職場まではバスで通っていたり、ペーチカはその小ささを生かして研究室から逃げだした粒子を探すようにと研究員に頼まれたり、と、微妙にズレた不思議な世界観が楽しいアンソロジー。
個人的には病気になりたいとの依頼を受けたペーチカの友人の返事が、一番好き。
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