映画『レジェンド・オブ・ヴィー 妖怪村と秘密の棺』


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 Amazonビデオで見たら、英語吹き替えの日本語字幕だった。何が悲しくてヴィーを英語で聞かなくちゃならんのだ……。
 TSUTAYAでレンタルしておけば、台詞ロシア語の日本語字幕で見られたのだろうか。 うーん。

 映画自体は、なんともかんとも。
 原作は一応ゴーゴリの「ヴィイ」。それを映画化したソ連時代の作品『妖婆 死棺の呪い』のリメイク。
 妖怪重視で論理をブン投げるスラヴ側と理論重視の西欧側の、一体どっちに付きたいのかハッキリして欲しい。
 個人的にはリメイク元の『妖婆 死棺の呪い』をもっと生かして、理論や辻褄なんて全力で投げ捨て、絵面重視で走りきって欲しかったなー。
 イギリス要素とか要らなかったよ。イギリス人の主人公ジョナサン・グリーンは、名前からしてブラム・ストーカーの『吸血鬼』リスペクトなんだろうけどさぁ、でも本当に要らないわ。

 お節介で言っておくと、昆虫の複眼が駄目な方は見たらトラウマ化しそうな映画でございます。


 

 18世紀イギリス。地図製作にのめり込む自称科学者のジョナサン・グリーン(ジェイソン・フレミング)は、裕福な恋人ダドリー(アンナ・チュリーナ)の父親に逢い引き現場を目撃され、叩き出されてしまう。
 ダドリーに相応しい身分の男になるべく、地図製作のために大陸の東側へと旅に出たジョナサンが辿り着いたのは、スラヴの怪しい村。
 その地では、一年前に地主の娘パンノチカ(オリガ・ザイツェワ)が謎の死を遂げていたのだ。その上、瀕死の彼女が願った死後の三日三晩の祈祷に指名されたホマー・ブルータスまでもが突然の失踪を果たしていた。
 娘の死の謎を解きたい地主と、不審な動きを見せる司祭パイジ(アンドレイ・スモリアコフ)、ホマーに支払われるはずだった大金を横取りした兄弟。
 それぞれの思惑が絡まり合う中、外国人たるジョナサンの存在によって事態は大きく動き出す。


 ジョナサンに語られる、ホマーが体験した怪奇現象は、一体誰が見たor聞いたんだろう? ホマー失踪中なのにさー。
 ホマーの恐怖の夜などの映像にお金も手間も掛かっているのはよく分かるのだが、それ以前にストーリーラインが揺れすぎていて、まずはそっちを何とかするべきだったよ……。
 きちっとしたストーリーよりも多少歪な方が好みな私でも許容不可なんだから、この映画が日本公開されなかったのもむべなるかな。
 日本語版DVDが出ただけでも幸運と思うべきか。


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1 件のコメント:

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