モスクワを歩く―都市伝説と地名の由来 (ユーラシア選書) | |
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バラーノフの『モスクワの伝説』に影響を受けた作者が書き上げたのが、この本書。
モスクワの各地区を順番に取り上げ、その謂われを説明してくれる。と書くとつまらなさそうだが、ちょこちょこと挟まれる伝説が面白くて、最後まで楽しく読むことが出来た。
個人的にはキタイ・ゴーロトの由来が知れて満足である。
メフォージイとキリールの像が建っている場所がキタイ・ゴーロトだと知って、「中国街?」と疑問を口にしたところ、このキタイは中国を意味している訳ではないと教えてもらったのだが、しかしなら何を意味しているのかまでは分からないままだった。
ここで言うキタは棒を束ねて粘土を塗ったものを指し、現代では街を意味するゴーロトもかつては城壁に囲まれた入植地を意味していたそうな。
つまり棒を束ねて粘土を塗った壁に囲まれた入植地、って意味なんでしょう。現在は別に囲まれておりませんが。
この手の地理ネタが好きな方には楽しい一冊。モスクワに旅行に行く方にもオススメな一冊です。
が、問題はもう新本で買えないことですね……。
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