5日20時からニコニコ動画で生放送された「文学からみるロシア」が、結構面白かったので、勝手にメモっておく次第。
ニコニコ動画の有料会員なら今でも見られるハズ。普通の無料会員は、あらかじめタイムシフト予約しておかないと見られないんじゃなかったかな。
結構な読書家である声優の池澤春菜をMCに、スラヴ文学者の沼野充義とソローキンの翻訳者である松下隆志でお送りしたトークショー(で良いよね?)が、この「文学からみるロシア」。
松下隆志さんはどこかの大学で教職を得ているのかと勝手に思っていたが、河出書房新社のサイトを見る限り、まだドクター課程の学生なのか?
ロシア語の文学翻訳だけじゃ食っていけなさそう、とちょっと心配してしまったが、学生さんかー。
と寄り道したが、今回の生放送で読みたくなった本のメモが以下。現代作家の話しかしないよ。
まずは、出演者の松下隆志さんが翻訳している(望月哲男との共訳)『青い脂』。
ちなみにこの生放送は、この『青い脂』のワンシーンの朗読から始まり、視聴者を「え?」の渦中に投げ込んでおりました。
共訳者である望月哲男さんは松下隆志さんの師匠に当たるらしい。
ソローキンの『氷』三部作も松下隆志・訳だが、翻訳者は結構バリエーションがある。
後半で成された「日本でまだ紹介されていないロシア作家でオススメは?」との問いで登場したソローキンの師匠筋に当たるらしきユーリー・マムレーエフも面白そうなので、邦訳早く。
ソローキンとは違い、もっと神秘主義っぽいらしい。邦訳はないのに、日本語版Wikipediaにはちゃんとページがあった。
沼野教授が自慢げに見せてくださった写真のソローキンさんがイケメンでびっくりした。そして声も良いらしい。
2年ほど東京外国語大学でロシア語教えてたとか、意外に知日派ソローキンさん。『氷』の着想は日本で得たらしいよ。
絶対にグラサンを外さない作家ペレーヴィンも、話題に上げられていた。
個人的に面白そうだなと思ったのは、『宇宙飛行士オモン・ラー』。ペレーヴィンも結構邦訳あるよね。
私は今回初めて名前を知った(といいつつ、私の記憶力のアレさ故に前に聞いたことあったかもしれないが)のが、エリザーロフ。
『図書館戦争』ではなく『図書館大戦争』がオススメとのこと。
読むと伝説の力が手に入る本を巡って司書達が闘うらしい。あれ何かそんなライトノベルなかったっけ。
ロシアでは珍しい(らしい)ホラー短編集の『むずかしい年ごろ』も、沼野教授が紹介。
奥さんが噛んでるって? いいえ娘さんですよ、イヤダナー。
「何だっけあのタイトル、島田くん」とか言われてたから群像社かと思ったら、河出書房かよ!?
島田違いか、きっとそうだな、そうに違いない。うん。
と言うか、改めて見ると河出も結構ロシア文学頑張ってるよね。国書刊行会もちまちま出しているけれど、最近はどうだっけ。
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